小松原夫妻インタビュー記事

9歳からです。習い事は、兄の影響で野球をやったり、バイオリンも習っていたり色々やらせてもらっていたのですが、母が学校の先生に「この子は何をやらせるのがいいですかね？」と聞いたところ、その先生が平井絵己さんの元担任の先生で、

「体育祭とかで踊るのが得意だから、フィギュアスケートはどうか？」

と言ってくださったんです。その時に（高橋）大ちゃんが新聞に載っていて、岡山県がフィギュア強いのなら行ってみようと思い、岡山でフィギュアスケートをはじめました。

最初にいきなり貸し切りで（倉敷クラブ）驚きました。そして、それまでは他のスポーツはなんでもできるタイプだったのですが、スケートが一番難しくて、できなくて、それが楽しかったです。できたときにとても嬉しかったことを覚えています。

ワンパクでした。男の子っぽくて、ピンクが嫌いで青が好きでした。すごく強気な子でした。

ただすごく恥ずかしがり屋でした。あんまりしゃべるのが得意じゃなかったのですが、スケートはしゃべらずに表現できて、そのうちにスケート以外でも自分を少しずつ出せるようになりました。

フィギュアで全国大会等にも出られるようになりましたが、ケガも多く、（村上）佳菜子ちゃんも同世代で世界チャンピオンになっているし、浅田真央さんもトリプルアクセルをやっているし、「あー、これは（自分には）向いてないな、、」と、辞めようかと思ったところ、連盟の方が「もったいないから、アイスダンスやってみては」と声をかけてくださいました。

アイスダンスはもともと好きで、よく見てはいました。オリジナリティがあるし、きれいな人も多いし。ただ、やってみると、メチャクチャ難しかった。いろんな音楽の種類、ダンスの種類をそこで知って、面白かったです。シングルは一人で氷の上で頑張っていましたが、（アイスダンスは）チーム競技なので、本当に共有できる人と、二人でしかできない形ができる。あとはエッジの傾斜も違うし、靴も違う。ブレードが短いし薄いので余計に倒せる。（くるぶしの）高さも短い。細かい違いは色々あります。全部話していたら時間がたりない(笑)

ジグソーパズルです。1000ピースとか。メチャクチャ好きで、今住んでいるカナダでも普通にお店でも買いますが、古着屋さんや古本屋さんも好きで、そういうところで買う1点もののパズルが好きです。ただ、1ピース欠けてたり（笑）。あるのかないのか分からないまま作るのも面白いです。

ティムも手伝ってくれようとしますけど、大体自分で作ります(笑)

化粧落しをちゃんとすること。最近やっと（笑）。兄が二人いて、野球をやってる女の子だったので、お化粧を知らず、スケートを始めて勉強するようになって、スケーターのお姉さんたちが教えてくれました。お化粧をしっかり落とすことがスキンケアの一番大事な事だって。

いっぱいあるな～（笑）。一番は眉毛の形。こだわりすぎて、眉毛にアートメイクも入れました。眉毛が落ちないので精神が安定するんです。今は髪色と色を合わせてます(赤目の髪色に合わせた赤い眉色)。アイラインも、自分の好きな形に目をつくれるから楽しいんです。

カナダはビーガン商品が多いし、安いです。ただ、（国によらず）どこでも楽しんでます。コーセーさんのブランドだとアウェイクも使ってます。アディクションもリップとかアイカラー使ってます。まだまだビーガンブランドだけでのお手入れやメイクはやれていないです。

凹凸。（立体感という意味？）それが言いたかった（笑）立体感を出すこと。アイスダンスは、今回の大会で初めてアジア系女性がこんなに集まったんですよ。海外だと、スケートカナダとかはアジア人は一人だったり。なので、目のアジアっぽさを強調したり、他の人にはない魅力を出すようにしています。

オリンピック出場がずっと自分の夢で、叶えた後の年というのが初めて。なので、いろいろ模索して、チャレンジの年にしているんですけど、本当にチャレンジです。だけど、それが楽しいです。

（チャレンジというのは、技のような意味か、それともメンタルか？）両方です。

今シーズンのフリーダンスは、特にやったことのない曲。今まではロマンティック系が多かったけど、新しいチャレンジをしたいから、いっぱい新しい音楽を聴きましたし、踊ってみました。選手としては勝ちたいですが、今は次のステップに進む段階。さらにうまくなりたいなら、チャレンジをした方がいいと自分の中では思っています。

メンタルの面では、今まで「ポイントをもぎとる」と思ってやっていたが、人に「伝える」「与える」演技ではなかったと思います。ジャッジも観客の一人なんだというのをすごく感じて、記憶に残る演技をしたいと思うようになりました。楽しんでいただける演技。「与える＝Giving」。私が素晴らしいと思う選手はそれがみんなできていると思います。

1番になるアイスダンスは、「技」を忘れるようなダンスをしている、僕はそのレベルまでチャレンジがしたいと思っています。技はできていると思うから、その上に「表現のうまさ」とか、技を忘れるくらいの、パフォーマンスだけが見えてくるような演技がしたいです。

今年は結構ラテンで、リズムダンスをやっているので、今回もラテンっぽさを魅せたい、感じてもらえるように踊っています。

5連覇したいです。

選手として「勝ちたい」の一言です。頑張ります。