「俺らがチームメイトになったのって、やばくない!?」ハーパージュニア×山﨑一渉、コート内外の物語

2026.09.24

●バスケットボール

「俺らがチームメイトになったのって、やばくない!?」ハーパージュニア×山﨑一渉、コート内外の物語

スポーツビューティ事務局

INDEX

・ 運命の出会いと、忘れられない「高校最後の冬」 ・ 突然のつぶやき「俺らがチームメイトになったのって、やばくない!?」 ・ 日の丸を背負う2人が高め合う意気込みと、新アリーナへの高揚感 ・ コート外でも深まる絆——ヘアスタイルと美容へのこだわり ・ 91年の歴史を受け継ぎ、新生サンロッカーズの頂点へ

この夏、東京の街に新しいバスケットボールクラブが誕生した。10年間本拠地としてきた渋谷を離れ、江東区へ。「サンロッカーズ渋谷」は「東京サンロッカーズ」へと名前を改め、クラブカラーも黄色から紫へと一新。9月に開幕するBリーグの新たな最高峰カテゴリー「B.LEAGUE PREMIER」を戦う。その初年度に合わせ、指揮官もオーストラリア出身のショーン・デニスに代わった。名古屋ダイヤモンドドルフィンズを5年間率い、4度のチャンピオンシップ(以下、CS。リーグ優勝を決めるプレーオフのこと)進出に導いた名将である。

そんな変革のシーズンに加わったのが、Bリーグ史上初のドラフト全体1位指名でチームの一員となった山﨑一渉だ。米国の大学でプレーした経験を持つ2mのオールラウンダーの1位指名の報を聞いて、チームの中で誰よりも喜んだのがジャン・ローレンス・ハーパージュニアだった。昨シーズンのBリーグ最後の新人賞に輝いた逸材である。

運命の出会いと、忘れられない「高校最後の冬」

実は2人の付き合いは長い。ハーパーが高校1年生、山﨑が中学3年生だった頃、日本代表のU16世代の代表活動で出会った。そこから6年近く年代別の代表チームから、トップカテゴリーに該当するフル代表でともにプレーしてきた仲だ。

しかも、高校時代には、忘れられない対戦がある。ハーパーが福岡第一高校3年生の時、快挙となる3連覇をかけてのウインターカップに臨んでいた。ウインターカップは高校日本一を決める、バスケをしている高校生の夢の舞台である。そんな大会の準々決勝で、山﨑のいた仙台大学附属明成高校と対戦。福岡第一は10点差をリードしながら終盤で逆転を許し、ハーパーはそこで高校のバスケ生活を終えた。

当時を思い出し、ハーパーはこう話す。

「『コイツとはもう対戦したくない』と思ったくらいの選手だったので、こうやって同じチームでプレーできるのは本当に嬉しいです!」

山﨑もこう言って、うなずく。

「代表でもずっと一緒にやってきて、大舞台での対戦経験もあるので、同じチームになり、すごく嬉しいです」

「俺らがチームメイトになったのって、やばくない!?」ハーパージュニア×山﨑一渉、コート内外の物語

U16代表からの長い付き合い。大舞台での対戦もお互いの記憶に残る

突然のつぶやき「俺らがチームメイトになったのって、やばくない!?」

つい先日も、2人で食事に行ったときに、こんなことがあった。ハーパーがチキンを頬張る姿を見ていた山﨑が、脈絡もなくこうつぶやいたのだ。

「俺らがチームメイトになったのって、やばくない!?」

ハーパーはこう返し、2人で笑い合った。

「バスケの話も特にしていなかったのに、突然どうした?」

気心の知れた仲であるからこそ、お互いを認め合う関係性だ。「日本人選手でサイズがあって、よく動けて、シュートも打てる選手なんて滅多にいないですから」とハーパーが山﨑を評すれば、山﨑は「ディフェンスでゲームチェンジャーになれますし、ポイントガードとしてゲームをコントロールする力がどんどん成長しているところが、本当にすごいです」と返す。年齢は山﨑が1学年下だが、ハーパーが「俺のこと、先輩だと思ってないよね」とからかうような、対等な関係性が2人の間にはある。2人ともバイリンガルなのだが、最近は意外にも、日本語よりも英語で話す割合が増えている。「英語の方が、気を使わずに自分の気持ちをストレートに表現できるので」とハーパーはその理由を明かす。

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互いを認め合う、対等な関係性

日の丸を背負う2人が高め合う意気込みと、新アリーナへの高揚感

もちろん、2人の戦いの舞台はサンロッカーズだけではない。日本代表からも声がかかっている。2人は9月から10月にかけて愛知・名古屋で開催されるアジア競技大会の日本代表候補のメンバーに名を連ねる。

「恐れずに、自分たちがやってきたことを全部試合にぶつければ結果もついてくる」

ハーパーがそう意気込みを語れば、山﨑はこう話す。

「自分の持っているものを、全て出し切るつもりで戦いたいです!」

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アジア競技大会へ、意気込みを語るハーパー

今シーズンからチームの"舞台"も一新される。新たな本拠地となるトヨタアリーナ東京は、収容人数約1万人を誇り、これまでのホームアリーナだった青山学院記念館の倍以上の観客が入る。すでにそこで一度プレーした経験のあるハーパーは、こう話す。

「本当に広い会場で、鳥肌も立ちましたね!だから、実は結構緊張していたんです」

なお、このときのアリーナの様子をスマホで撮影した動画を、ハーパーは当時、山﨑に送っている。だから、山﨑も声を弾ませる。

「送ってもらった動画はもちろん覚えています。アメリカの大学も大きいところはありますが、Bリーグのアリーナほどの大きさではありませんでした。独特な雰囲気があると思うので楽しみです」

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新アリーナへの期待を語る山﨑

コート外でも深まる絆——ヘアスタイルと美容へのこだわり

そんな新しい景色に飛び込んでいく2人を、これまでと変わらずサポートし続けているのが、コーセーだ。実はハーパーには、コーセーのサポートについて、忘れられないエピソードがある。昨シーズン、サンロッカーズのチームスポンサーをコーセーが務めていることに気がつき、母親が連絡してきたのだ。

「『コーセーの商品も実際に使わせてもらえるの?』と連絡がきて。お母さんだけではなく、おばさんからも羨ましがられました!」

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撮影前のヘアメイク中も明るいハーパー

企業が積極的にチームをサポートするのはプロならではだ。プロ1年目となる山﨑もこう話す。

「自分たちがプレーできているのも、スポンサーのみなさんのおかげ。本当に大切なチームの一部だと思っています」

今回、2人はコーセーのスキンケアアイテムを一式受け取り、それぞれのスタイルで向き合っている。「乾燥肌」だと声を揃える2人だから、特に冬のアリーナでプレーする上で、ローションなど保湿アイテムへの期待は大きい。ハーパーは「自分はもともと乾燥肌なので、しっかりケアしないといけないですね」と話す。

実は2人の絆はバスケットボールコートの外でもきつく結ばれている。2人とも母親は日本出身だが、ハーパーの父はアメリカ、山﨑の父はギニアの出身なのだ。複数の国のルーツを持つという共通点のある2人は、身だしなみについて、学生時代にあるやり取りがあった。

ともに高校時代は坊主頭だったのだが、大学入学を機に髪を伸ばすことになった。そんなとき、山﨑はくるくるヘアの上手なスタイリング方法のアドバイスを、1年先に大学生になったハーパーに求めたのだ。

ハーパーが当時を思い出す。

「僕はお姉ちゃんから教えてもらったスタイリング剤を使っているのですが、カメラを用意して、シャワーをかけるところから順番にスタイリングのやり方を全て録って、その動画を見せて送ったんです」

山﨑は懐かしそうに話す。

「すごくよく覚えています。今も、その感じでスタイリングしているので」

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笑顔を見せながら撮影前のメイクに臨む山﨑

ただ、今回、コーセーから渡された商品について、山﨑は、どの順番で使えば良いのかについても全てメモをした。例えば、美容液→化粧水→乳液という具合だ。現在はその通りに使っている。

「僕は変なところで真面目なんです」と謙虚に話すが、実はサンロッカーズの先輩で、31歳の野﨑零也からこんなアドバイスを受けたことも、しっかりとメモをとってスキンケアをしようと考えるモチベーションになった。

「若いうちからしっかりスキンケアをしておけば、歳をとってからも肌をキレイに保てるぞ」

ハーパーはそこまでメモを取らなかったのだが、山﨑には大学入学時に受けた恩がある。「使い方と順番はオレが教えるから」と山﨑が言うと、ハーパーも「その通りの順番で一通り使うわ」と笑顔で返した。

91年の歴史を受け継ぎ、新生サンロッカーズの頂点へ

サンロッカーズは9月25日、26日、トヨタアリーナ東京で行われるホーム開幕戦で千葉ジェッツを迎える。渋谷から東京へ、B1からB.LEAGUE PREMIERへ。クラブが背負う91年の歴史に、新たな1ページが刻まれようとしている。その中心には、これまでとこれからをつなぐ2人の姿がある。

だから、ハーパーはこう話す。

「チームとしての目標は、しばらく出られていないCSに出ること。個人としては、去年新人賞をもらえたので、今年も何らかの賞でB.LEAGUE AWARD SHOW(表彰式)に呼ばれるように頑張りたいです」

山﨑も目標は高く掲げている。

「チームとしては、CSに出場し、優勝したいです。個人としては、どんな形であれチームに貢献できる選手でありたいと思います」

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9月25日、トヨタアリーナ東京での開幕戦へ

ちなみに、サンロッカーズのキャプテンであるベンドラメ礼生はBリーグの初代新人賞の受賞者であり、ハーパーはBリーグで最後の新人賞に輝いた選手でもある。つまり、Bリーグの新人賞の始まりと終わりはサンロッカーズの選手のものだ。

それを知っているハーパーは、ルーキーの山﨑の方を見て、笑顔でこう話した。

「じゃあ、今度は一渉に期待がかかるな!」

もちろん、ルーキーの山﨑がそれだけの活躍を見せたときには、サンロッカーズはチームとしても輝かしい成績を残しているはずだ。

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コートの内外で結ばれた2人の絆

ジャン・ローレンス・ハーパージュニア選手プロフィール
2003年2月9日生まれ、沖縄県出身。ポジションはポイントガード(PG)。福岡第一高校時代にウインターカップ連覇を達成し、東海大学進学後も年代別日本代表で活躍。2024年にサンロッカーズ渋谷(現・東京サンロッカーズ)へ加入すると、力強いディフェンスとゲームメイクで頭角を現し、Bリーグ最後の新人賞(2025-26シーズン)に輝いた。
山﨑一渉選手プロフィール
2003年7月10日生まれ、千葉県出身。ポジションはスモールフォワード(SF)。仙台大学附属明成高校時代にウインターカップ優勝に貢献後、米国の大学(ラドフォード大、ノーザンコロラド大)へ進学。2026年、Bリーグ史上初となるドラフト全体1位指名を受け、東京サンロッカーズに入団した。2mのサイズと卓越したシュート力を兼ね備えた期待の大型オールラウンダー。

text by ミムラ ユウスケ(Yusuke Mimura)
photograph by 長田 慶(Kei Osada)

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